物理探査ハンドブック 第三版
「物理探査ハンドブック 第三版」のご案内
物理探査学会では、創立75周年を記念して「物理探査ハンドブック 第三版」を出版いたします。発売時期・価格は決まり次第お知らせいたします。
「物理探査ハンドブック第三版」への序 公益社団法人物理探査学会 会長 鈴 木 敬 一 「物理探査ハンドブック」は物理探査学会の創立50周年の記念出版物として1998年に刊行され、2016年には増補改訂版が刊行された。第三版は創立75周年の記念出版物として、ここに刊行するものである。 増補改訂版までと第三版とは内容に大幅な変更がある。増補改訂版までは「トモグラフィ」や「シミュレーション」といった項目がひとつの章を構成していた。これは創立50周年当時の分類であり、現在ではこれらの項目はそれぞれの手法で一般的に利用されているため、それぞれの手法の中に入れるようにした。さらに近年の新しい手法、例えば統合物理探査、ロックフィジックス、ドローン物理探査、ミュー粒子、地表NMR、DASなどを新しい章として追加し、最新の物理探査技術としてひとつの編にまとめた。 25年前の物理探査ハンドブックには序文に続き、故石井吉德東京大学名誉教授による「監修の辞にかえて」が掲載されている。そのなかで『これまでの50年とこれからの50年では恐らく決定的に異なるであろう』という指摘がある。具体的には『物質的な繁栄はあっても紛争は絶えず』、『資源にも翳りが見え始め』、『化石燃料が取り返しのつかないほど地球を温暖化させ』、『人類が作った化学物質が人類の生存を脅かす』という警告である。これらは25年後の現在、どれも現実のものとなっている。 75周年を迎えた物理探査学会の記念行事のテーマは「持続可能な社会と物理探査」である。一方、国連によりSDG'sとよばれる「持続可能な開発目標」が提案されて久しい。まさにいま、25年前に指摘された課題に直面していることがうかがえる。本書が物理探査技術の発展や持続可能な社会のために貢献することができれば、本書の刊行に関わった皆様にとっても無常の喜びとなるであろう。 |
目 次
第0編 総論
第1編 反射法地震探査
第2編 屈折法地震探査・弾性波トモグラフィ
第3編 マイクロサイスミック
第4編 微動・表面波探査・振動測定
第5編 電気探査
第6編 電磁探査
第7編 地中レーダ
第8編 重力探査
第9編 磁気探査
第10編 測地・リモートセンシング
第11編 熱・温度探査
第12編 放射能探査
第13編1章 物理検層(資源分野)
第13編2章 物理検層(建設分野)
第14編 VSP・ボアホールサイスミック
第15編1章 統合物理探査
第15編2章 ロックフィジックス
第15編3章 ドローン物理探査
第15編4章 地表NMR
第15編5章 ミュー粒子
第15編6章 DAS(分布型音響センシング)