平成23年11月1日
スーパーコンピュータと科学の進歩に関する一般公開講のお知らせ
一般社団法人 物理探査学会
京都大学大学院工学研究科
社会基盤工学専攻
資源工学講座応用地球物理学分野
平成23年11月21日京都大学百周年記念ホールにおいて,一般の方々への一般公開講座を開催します。この一般公開講座は,一般社団法人物理探査学会が,文部科学省,特例社団法人東京地学協会,公益財団法人京都大学教育研究振興財団の援助,そして国立大学法人京都大学(松本紘総長)や国内外の26学会との共催・後援・協賛などを得て,一般に向け開催する公開講座です。皆さまのご参加を募集します。
一般公開講座の詳細は以下の通りです。
- 日時:平成23年11月21日(月)15:00~18:00
- 場所:京都大学百周年記念ホール(定員500名)
- 一般公開講座タイトル:スーパーコンピュータ技術と科学のフロンティア
- 参加費:無料
講座タイトル(講師(敬称略))および講演内容の説明:
- 137億年の宇宙の進化
東京大学数物連携宇宙研究機構・吉田直紀
2年前のNHKスペシャルで放映された宇宙の起源に関する番組で有名な先生です。ビッグバンの後暗黒となった宇宙に始めて輝き始めたファーストスター誕生迄の宇宙の進化(図1)を数値シミュレーションで解き明かした若手のホープです。
図1. 137億年の宇宙の広がり方とファーストスター。ビッグバンによる宇宙誕生から
3分間は明るかったが,その後数億年の暗闇であった。
- 気候変動に対する雲の影響
海洋研究開発機構地球シミュレーターセンター・大淵済
気候変動の研究には,太陽の影響を無視することができないと考えられています。大淵済(おおふちわたる)博士は,可能な限り現実の現象を取り込める数値シミュレーション(図2)により1980年以降の気候変動の原因に太陽がどのように関るかを確かめました。その結果,1980年以降については,11年という太陽活動周期や宇宙線の影響よりも,低層の雲が影響した可能性が高いことを確認しました。
図2 地球の環境を構成する物理現象の説明
(http://www.jamstec.go.jp/esc/research/Mssg/index.ja.htmlより)
- 沿岸都市の熱環境に関する高解像数値シミュレーション
海洋研究開発機構地球シミュレーターセンター・馬場雄也
都市部の平均気温は年々上昇しています。この気温上昇は,主として土地利用,建築物種類などの都市化の進行によって引き起こされています。馬場雄也博士は,東京京橋、川崎などの臨海都市域をモデルとして数値シミュレーション(図3)を行いました。その結果,都市部の熱環境に及ぼす都市構成要素の影響が明らかとなり,現実的な都市計画に役立つと思われる知見を得ることができました。なお,博士はテレビ朝日の番組「奇跡の地球物語,異常気象~スーパーコンピュータで挑む」に出演されています。
図3 都市気候のシミュレーション
(http://www.jamstec.go.jp/esc/research/Mssg/science_plan/science_plan.ja.htmlより)
- 東日本大震災と津波シミュレーション
東京大学地震研究所・佐竹健治
3月11日に東北地方の沖合で発生したM9の巨大地震によって津波が発生し,約30分後岩手県三陸海岸に,約1時間後宮城県仙台地方沿岸に10m以上の高さで襲い,約2万人の方が犠牲になりました。津波シミュレーション自体の精度は高い(図4)ので,津波警報や防災にどう十分活用するかを模索している現状を説明します。博士は,世界でも有名な津波研究家であり,多数のテレビ番組に出演されています。
図4 気象庁により発表された2011年東北太平洋沖地震の際の津波シミュレーション結果
事前申込は,下記を明記の上、こちらのホームページからお申し込み下さい。
http://www.segj.org/is/10th/public/index.html
- ご住所の市区名(統計処理のため)
- ご氏名・ふりがな(当日の受付確認のため)
- ご年齢(統計処理のため)
- 参加証をご送付するためのEmailアドレスまたはFAX番号
ご注意:Emailアドレス・FAX番号に誤りがあり、参加証をお送りできないケースがございます。
参加証が届かない場合は再度、上記フォームからお申し込みをお願いいたします。
またEmailアドレス・FAX番号の入力は誤りがないようにお願いいたします。
事前参加申込は
11月19日迄,当日は定員に達する迄受け付けますが,満席となった場合は入場をお断りさせて戴くことがありますので,ご容赦下さいますようお願いします。