社団法人 物理探査学会
第119回(平成20年度秋季)学術講演会


花崗岩を対象とした立坑掘削工事振動を利用した物理探査技術の開発 -地震波干渉法の適用-

講演要旨(和文)
地震波干渉法は,地表に設置された受振器群で地中からの振動を透過波として測定し,それらの相互相関処理を行なうことにより,反射法地震探査を実施した場合と同じ記録を取得することができる手法である.本手法は,従来の探査手法ではノイズとされていた微弱な振動を信号として利用することが可能であることから,震源の制約から地上において十分に反射法地震探査を実施できないケースの補完手法としての利用が期待できる.本報では,現在,瑞浪超深地層研究所の建設工事に合わせて実施している逆VSP探査測線を利用して,工事で発生する様々な振動についてデータ取得を行い,各振動の反射イメージングの有効性について検討を行った.その結果,立坑の掘削工事振動を利用して地震波干渉法を実施する際には,ボーリング掘削振動と発破振動の利用が有効であり,それらを複数深度にわたって測定し利用することが最も効果的であることを確認した.

講演要旨(英文)
Seismic interferometry using the vibration under the construction works such as borehole drilling, mucking, blasting etc., had been carried out to develop the method that obtain three-dimensional geological image, around the Mizunami Underground Research Laboratory. In this study, we discussed the applicability of this method analytical accuracy depending on vibration resource types.