社団法人 物理探査学会
第140回(2019年度春季)学術講演会


干渉SAR解析を用いた防災対策について

講演要旨(和文)
地球観測衛星に搭載されたセンサーは,主に光学センサーと合成開口レーダー(SAR)に分けられるが,光学センサーにないSARの特性として,夜間や悪天候時にも観測が可能なことがあげられる.このことは,災害時の観測に非常に有効なアドバンテージである.これまで,衛星リモートセンシングを用いた高精度な地盤変動量計測技術を基に,地形の変形を検出し災害の事前把握に関する評価を行う被災状況把握技術の開発を目指してきた.今回特に災害発生前後のレーダ画像に基づく振幅,コヒーレンスおよび位相変化による被災域抽出手法開発を目的として北海道胆振東部地震の災害事例に注目して検証を行った.

講演要旨(英文)
The purpose of this study is to develop a disaster area extraction method by amplitude, coherence and phase change based on radar images before and after disaster occurrence. We focused on the case of the disasters of the Hokkaido eastern Iburi earthquake. The data used in this study is an image of ALOS-2/PALSAR-2 acquired before September 6, 2018, in Hokkaido eastern Iburi. As a result of analysis, this method suggests the possibility of disaster prevention information extraction.