社団法人 物理探査学会
第138回(平成30年度春季)学術講演会


北摂地域で実施した単点微動観測調査

講演要旨(和文)
千里丘陵および芋川低地、北摂山地から成る北摂地域では、複数点の地震観測から、複雑な地下構造による地盤震動特性が報告されている。宮腰ほか(2017)は、その北摂地域において、新たに実施した反射法探査とアレー微動探査の結果を利用して、芋川低地と千里丘陵を縦断する測線下の2次元地下速度構造を推定している。津野ほか(2017)では、その地下速度構造を利用して2次元の地震動シミュレーションを行い、地震データと比較・検討することにより、推定された2次元地下速度構造の妥当性を示した。本報告では、北摂地域で指摘される地震動の方位依存性について、観測された地震データを利用して、再検討した。したがって、対象地域の強震動予測を正確に予測するためには、3次元の地震動シミュレーションが必要であり、3次元の地下構造モデルを作成することを目的に、面的に単点微動観測調査を実施した。

講演要旨(英文)
At first, in this study, we re-evaluated a source azimuthal dependence for site amplifications of earthquake ground motions (Uebayashi and Horike, 2002) in Hokusetsu Area, Osaka, using seismic data in a north-south survey line performed by Tsuno et al. (2017). To accurately predict strong ground motions in this area, we need to 3-D simulations of earthquake ground motions. Therefore, we performed single-station of microtremor measurements in the Hokusetsu Area, to construct 3-D subsurface velocity structural models.