社団法人 物理探査学会
第136回(平成29年度春季)学術講演会


地熱資源ポテンシャル調査における時間領域空中電磁探査法データの品質評価

講演要旨(和文)
本報告では,JOGMECが地熱資源調査を目的にして実施している空中物理探査の内,2015年度に八幡平地域で取得された時間領域空中電磁探査法であるHELITEMシステムのデータに関して,送信電流の波形,取得データの過渡応答曲線上のばらつき,測線に沿ったプロファイルのばらつき,往路・復路計測によるプロファイルの差違と高度の関係に関して検討した結果を報告した.結果として,送信電流波形は理想波形よりも非対称にずれていること,取得データは標準偏差0.5nT/s程度の変動があること,データプロファイルを比較すると往路と復路の計測データに差があり,それは航行高度の差に起因するのではないかと推測されることを示した.今後は,これらの特性をより数量的に評価し,また解析手法の開発・改良に反映させて行く予定である.

講演要旨(英文)
We have evaluated some HELITEM data acquired by JOGMEC in the Hachimantai area. We focus on the real waveform of transmitter current, the dispersion of transient decay data, the variation on the data profiles along a measurement line.