社団法人 物理探査学会
第132回(平成27年度春季)学術講演会


流体流動電磁法の重み付き相関トモグラフィ

講演要旨(和文)
流体流動電磁法のデータから地下の電流源分布を推定するため,重み付き相関トモグラフィ手法を開発した.3種類の重み関数を用いて比較した結果,その中で最良の重み関数を選択することができた.この重み関数を用いた重み付き相関トモグラフィで様々な電流源モデルを計算したところ,ほぼ全てのモデルで電流源位置の解析誤差を減少させることができた.また,不均質比抵抗構造における重み付き相関トモグラフィの解析結果を検討した結果,比抵抗境界に特徴的な電流源が解析されることがわかった.その電流源分布から,比抵抗異常体の比抵抗境界を判断することができ,電流源の極性から比抵抗異常体が高比抵抗なのか低比抵抗なのかを判断できることがわかった.このように重み付き相関トモグラフィを活用することで,電流源の位置だけでなく,比抵抗構造を把握する上で重要な情報を得られることがわかった.

講演要旨(英文)
Fluid Flow Electromagnetic (FFEM) method is a geophysical method to monitor dynamic behavior of subsurface fluid e.g. petroleum, geothermal fluid and groundwater. A new program to calculate 3-D FFEM tomogram was developed in order to evaluate observed electromagnetic field due to subsurface fluid flow. This program is based on the correlation tomography that has low computation cost. A new algorithm using weighted factor was used to improve accuracy of tomography result. Some examples of 3-D FFEM tomography are shown in this paper.