社団法人 物理探査学会
第131回(平成26年度秋季)学術講演会


季節凍土における電気探査(3)−自然電位による凍結・融解過程と凍結深さの推定について−

講演要旨(和文)
季節凍土を対象に自然電位を長期モニタリング測定し,凍結深さや地温とどのような相関があるのか,また調査地の土壌を用いて不凍水量を測定し,電位との関係を明らかにするとともに,凍土探査としてSP法の有効性などについて検討した.その結果,地表・地中電極で得られた電位は,凍結・融解過程と相関があり,凍結深観測と同じ結果を得ることができた。また,低温ほど電位が低くなる原因として,不凍水量が減少するためと推測した.得られた電位は,地下水位の変動と類似するが,凍結・融解過程において,それぞれ挙動が異なることから,その影響はないと推測する.以上から季節凍土の凍結・融解過程を把握する上でSP法はひとつの有効な手段である.

講演要旨(英文)
he purpose of this study is to measure the self-potential target seasonally frozen ground with surface and underground electrodes, to disclose relationship among SP, frost depth and ground temperature, and relationship between self-potential (SP) and unfrozen water content. As a result, SP found one of useful method to understand the seasonally frozen ground.