社団法人 物理探査学会
第130回(平成26年度春季)学術講演会


樋門・樋管コンクリートの非破壊検査技術の調査研究(2)−鉄筋コンクリート模型を用いた弾性波法の基礎実験−

講演要旨(和文)
物理探査学会は、土木研究所と共同で国交省河川砂防技術研究開発公募に応募・採択され、平成25年度から3年間の予定で「堤防及び河川構造物の総合的な点検・診断技術の実用化に関する研究開発」の一部の研究を担当している。本発表は、平成25年度成果のうち、鉄筋コンクリート模型を用いて行った弾性波法による基礎実験の結果を報告するものである。別途報告した文献調査の結果,樋門・樋管コンクリート部材の検査に役立ちそうな新技術が見られた.そこで,これらの装置を使用して,鉄筋コンクリート模型で弾性波計測実験を試みた.レーザードップラー振動計を用いた実験では,コンクリートを伝播する表面波を非接触で計測することができ,正しい速度を決定するためのコンクリート厚さと波長の関係を,実験的に示すことができた.超音波アレイセンサは,これまでにないユニークな検査装置と考えられ,さらに適用性を検討していきたい.

講演要旨(英文)
We have started a research on the non-destructive testing methods for the concrete cracks. First, a Laser Doppler Vibrometer was tested for the surface wave measurements on a reinforced concrete slab model. We confirmed that the correct Rayleigh wave velocity was measured only by using a wavelength less than the half of the slab thickness. Second, we tried to get a tomographic image of a crack and rebars by using a multi-channel ultrasonic sensor array apparatus named "A1040 MIRA". As the results, it could not detect the crack of the concrete slab model, though the rebars and the thickness of the slab were clearly detected.