社団法人 物理探査学会
第129回(平成25年度秋季)学術講演会


M6クラスの内陸地殻内地震による強震記録の要因解明に向けたK-NET (HKD020)港町観測点での物理探査

講演要旨(和文)
2004年12月14日午後2時56分頃に発生した北海道留萌支庁南部を震源とする地震(M6.1, 深さ9km)で、最大加速度1127cm/s/s(最大速度約75cm/s)を観測したK-NET港町観測点(HKD020)について,現地での物理探査および地盤の室内試験を行い,地震動評価のための地盤モデルを作成するための基礎データを得た.HKD020の速度構造は,Vs700m/s以上となる基盤層の深さが,既往の研究よりも深いGL-41mにみられた.それ以深のS波速度は,深さに応じてなだらかに増加する漸増構造の様相を呈しており,深さ300mの位置でVs1000~1100m/sであった.さらに,調査結果による速度構造が,既往の研究による位相速度や室内試験を説明できない部分について,若干の修正を行い,HKD020における地震動評価のための地盤モデルを提案した.

講演要旨(英文)
This article describes the preliminary results of PS-logging from surface to GL-300m and in-situ measurements of nonlinear soil property at K-NET HKD020. Moreover, subsurface model for earthquake ground-motion estimation at HKD020 is also discussed based on surface wave dispersion curves.