社団法人 物理探査学会
第127回(平成24年度秋季)学術講演会


福島県いわき市における地下構造調査 −重力探査−

講演要旨(和文)
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の後,誘発地震が発生した福島県いわき市およびその周辺地域において,活断層の浅部から深部までの地下構造を明らかにすることを目的として,重力探査を実施した.重力探査は,およそ600m×600mメッシュに1点の密度で面的に配置した約1,500点の測点と,反射法地震探査(山口ほか,2012)の測線に沿って実施した約600点の測点で実施した.調査期間は,2011年11月から2012年9月である.重力探査によって得られたデータから,ブーゲー異常の定性的な解釈や2次元地殻表層密度の推定などの2次元解析と,反射法探査等のデータと合わせた3次元構造の統合解析,反射法測線に沿った断面解析を実施する予定であり,今回の発表では,このうちの2次元解析結果の中間発表を行う.

講演要旨(英文)
GSJ has started seismic, gravity and electromagnetic surveys in Yunodake fault and Idosawa faults area in Iwaki city, Fukushima prefecture. The gravity survey was carried out at about 2,000 points. The position of all the gravity stations was surveyed with GNSS (Global Navigation Satellite System). The result of the gravity survey indicates that steep gravity anomaly changes correspond to the Yunodake and Yamada fault. East and west Idosawa faults are located at high gravity anomaly ridges.