社団法人 物理探査学会
第124回(平成23年度春季)学術講演会


弾性波アクロス技術による石油・ガス貯留層及びCCS地中貯留層の時間変化検出に向けた3次元シミュレーション

講演要旨(和文)
石油や天然ガス貯留層のタイムラプスは資源のより効率的生産に大変重要と考えられる。またタイト石油・ガスの開発の際のEOR貯留層や地中貯留したCO2においてもタイムラプスは不可欠な技術である。発表者等は精密制御した弾性波を連続的に送受振する弾性波アクロスを用いてこれらの対象を想定しタイムラプスの研究を進めている。これには計測システムの長期にわたる安定性が必要となるが、弾性波アクロスは精密に制御した弾性波を安定して発生させることができ、連続監視に適していると言える。これまでに2次元のシミュレーションで時間変化検出の可能性を検討してきたが、3次元構造の影響を評価するために、3次元でのシミュレーションを行った。フィールド実験計画と解析に応用する。今後、貯留層の時間変化イメージの分解能に対する数千チャンネルにおよぶ大規模3Dアレーの効果、監視対象の深さ、表層の影響など今後の検討事項していく。

講演要旨(英文)
Time lapse seismic monitoring of the oil/gas reservoir or carbon capture and storage (CCS) using seismic ACROSS (Accurately Controlled Routinely Operated Signal System) is examined by 3D simulation. With single-source and multi-receiver configuration, we evaluated the detectability of the temporal change in the underground reservoir by the time reversal (back propagation) method. The results show the effect of the limited arrangement of the receivers. It is demonstrated that the 3D simulation using the realistic configuration will provide essential information for planning the practical experiment.