社団法人 物理探査学会
第122回(平成22年度春季)学術講演会


反射法地震探査の音源が海洋微細構造イメージングに与える影響

講演要旨(和文)
Holbrook et al. (2003) で報告されて以来,マルチチャンネル反射法地震探査 (MCS) は地殻構造を視覚的にイメージングできる手法として広く用いられ,”Seismic Oceanography”という新しい分野として発展しつつある.海洋中の物理過程の解明などに応用するために音速構造の高精度化や海洋観測との対比などが近年で数多く報告されている. 海洋研究開発機構では日本周辺でMCSを実施しているため,これまで取得してきたデータの海水部分に着目したイメージングを行い,投棄式温度プロファイラーなどの海洋観測データを引用・比較することによってより広範囲に高密度な海洋微細構造を得ることが期待できる.前回の報告(山下ほか,2009)では速度モデル・発振間隔の違いによる影響を考察したが,本研究では音源(エアガン容量),時間経過に着目して海洋微細構造イメージに与える影響を考察する.

講演要旨(英文)
Multi-channel seismic reflection method is recently found useful for physical oceanographic applications. We investigated a number of subsurface oceanic images along the same lines in Izu-Ogasawara region to compare the oceanic fine structures with different volume of source and streamer in the MCS system. The gross distribution of strong reflections agrees in all images, but we notice some sensitivity of the fine structure imaging on the different settings.